続く道突っ切って、ドライブ。
窓越しに見える風景、あれ、見覚えのある、、、
ラ  ス  ト      イ  ブ  ニ  ン  グ      サ  ン 「デジャビュ?」
運転席でハンドルにもたれ掛かり、あたしに訊く。
信号はまだ、赤。
、何処でそんな言葉覚えたの」
「俺だってそれくらい知ってますー」
吸ってた煙草を、灰皿の中で潰す。
それから、煙をあたしに向けないよう、窓の外に吐き出した。
口にする言葉も、髪掻き上げる仕草も、
いつの間にか、知らないうち。妙に、大人っぽくなって、
何だか、どことなく、さり気なく、痛い。
長く伸びた髪。合間から見え隠れする、ピアス。
低いトーン。落ち着いた声。
嗚呼、人って、こんなに変わるものだっけ。
あたしまだ、大人じゃないんだ。
「誰かと、来たことあんだろ」
「ないよ、初めて」
「じゃあやっぱそれじゃん」
「・・・うん」
赤色の点滅が青に変わる。並列して並んでた車と同時に、
あたしたちを乗せる車も、動き始めて。
終わりの見えない路
一定に連なる街灯
さっきからずっと、の目を、見れないで居た。
目線は、ゆっくり宙を舞う。
それが絡んだとき、あたし、絶対に、を困らせること、言うから。
「前世此処で、ヤなことがあったんじゃね?」
「何で」
「だってお前、泣きそうな顔してっから」
窓に映る自分の顔は、
それから、窓越しに見える、の横顔は、
淡く滲み、輪郭さえ、分からなくなっていた。
新しい、の、香水の匂い。
鼻をかすめる度に、その、知らない匂いは、あたしを苦しめる。
「人は、変わるんだね」
「・・・
「全部、今のまま、時間が止まる訳には、いかないの、、?」
紅く沈む夕日は、全てが終わってしまうような気がして
昔から、大嫌いだった。
今日も、いつもと何ら変わりもなく、沈んでいくのに。
かわっていく、あたしのまわりのものは。
かわっていく、あたしだけを、取り残して。
いつかは、今よりもっともっと、大物になって
あたしの前から、消えるんだろうね
そんな、情けない泣き顔とは裏腹に、
エンジンを止めたは、柔らかく、笑った。
「そりゃ、変わるよ、時間は止まんねーし」
「、、、
だって、変わってんじゃん」
会った時より、俺の事、好きになったでしょ?
笑顔で、大きな手のひらは、あたしの頭に被さる。
嫌いだった紅い空は、完全に暗闇となり、
との距離は、目で、確認出来なくなった。
唇だけに、体温が、触れる。
お互い歳とるしね、好みだって変わってくだろうし、
でもさ、
「一番大切なことは、変わんねえよ」
の瞳の奥が、笑った。
あたしの髪を撫でてた右手は、いつの間にか、背中へ回され、
なんの違和感なく、あたしを。自分の胸の中に、引き寄せた。
「ここは、お前の特等席」
「あたしの、」
「そ、お前の」
もうちょっと、あたしが、大人だったら。
ねえ、素直に、喜べたのかなあ。
熱を持ち、抱きしめられた手、声、身体に、
満足することが出来たのかなあ。
まだ、大人じゃないんだ。
時々、君の気持ちが、あたしの方、向かなくなるんじゃないか、って
どうしても、不安になるんだ。
だから今は、ただ、変わらないことを。
あたしへの想い、これからも、ずっとずっと、続いてくれることを。
願うだけ。
弱くて、ごめん。 信じられなくて、ごめん。 「ごめん、ね」 あたしの言葉を察したかの様に、 の手は、あたしの背中を、ゆっくりと摩った。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 背景は、今のMINORITYのTOPにもなってる訳ですが、あたし此処、見たことある!
夕焼けは大っ嫌い。無駄なこと、いっぱい、考えちゃうから。
でもこの背景、マジで見覚えあるんだ。

誰かが運転する車の助手席に乗ってて、高速走ってて。キラキラ光る遠くのネオンを見ながら、泣いてるんです。
隣の人は、あたしが泣いてるのを気付いて、ラジオを消して。あたしはずっとその人に謝ってる。でもその人は、微笑むだけで。
そんな記憶があるのですが。体験したことは絶対無いのに。
あたしこういうの、多い。


04.09.07
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