夏はいつも急に終わってしまう

ノースリーブ、出した腕に今までとは違う風、

なんでもないことなのに、泣きそうになった























リトルリスト





























あたしはいつもの様に、の肩の上、頭を乗せてテレビを見ていた

確かに空は見る見る間に暗くなっていき、灯りの付いていない部屋は黒く、湿気が多かった

の服も今日は長袖だ

うとうと眠るの先、玄関には黒いブーツが1足、揃えもせずにおいてあるのが見えた














疲れてるんだね、きっと

男のヒトの手とは思えない綺麗な手、この前逢ったときよりも、ちょっと日焼けしてて

全く日焼けしてない、自分の手をのせた

気のせいか、の掌はアタシの指を掴んだ

テレビを消して、もっと、に深く寄りかかる
















言葉が足りないから、上手くは説明できない

けれど、あたしは、これ以上、変わる環境を望んでいない














ねえ、今なら、まだ楽なのかなあ

スキだよ、がかえってくる今のうちに、君の元を離れれば





降り出す雨が窓に当たって、パチパチと音を鳴らす

前は見えないけれど、予想のつく未来を歩くのは、もっと嫌だ

ゆっくりと立ち上がったけれど、携帯のストラップが床にすれて、ジャラ、と音を立てた









「どこいくの」

「、、、わかんな、い」




の力強い手が、アタシを元に戻させる

顔を隠した手を払われて、代わりにの左手が、アタシの涙を掬った

目の前に、リングがキラキラ輝いているのが見えた




































「どこいく、つもりだったの」







いつもなら寝起きは凄い悪くって、こんな、優しいこえなんか、出さない

きっと知らないうちに、あたしはに信号を送ってたんだろう

の呼吸が、鼓動が、心臓から、耳元に触れた唇から、きこえる

ぎゅう、と抱きしめられた瞬間、嗚呼あたしは今まで何を考えていたんだろう?

アタシの嗚咽と一緒に、は腕の力を強くした、だけど、痛くなんかない























こそ、何処へ行くの」



「俺は、どこにもいかねーよ」









言葉が足りないのは、アタシだけじゃない、きっとも同じだ

ごめんなさい、カタチあるものしか、安心することが出来ない

身体を離した変わりに、は、アタシの顔の輪郭をゆっくりなぞった

薄く瞼を落とすと、間も無く唇に暖かい感触







「どこにも、いかない」







声を捕まえ、脳裏に残す

何処にも行かない、もう一度そう象った口元、触れる









こうやって、何も成長しないまま、夏は終わる

秋がきて、冬が来て、春がきて、また夏が来る







いつから?みえない未来が怖くなったのは

いつから?今だけを見て、生きていけなくなったのは










、、、」
「うん」
、」







大げさじゃない、君となら、もう此処に居なくなってもいい

アタシが一生一緒に居たいと願っている人は、君しか居ない


君が、この仕事だったからこそ、君を知ることが出来た、
本当は、ホントウは、、、応援したい






























、お願い、もう、これ以上有名にならないで

「どうなろうと、と一緒に居る事はかわんねぇよ」

「うん、、、、うん、、」

「俺の傍に居てよ」






呼吸するのが苦しくなった

苦しくて、くるしくて、酸素をいっぱい吸ってしまう

全部の体重をに預け、堕ちるようにして意識を手放した





















結局、離れられないのはアタシ

依存し続けるのはアタシ

何を言おうと、あたしを信じてくれるのは君

そんな君をこれっぽっちも信じることが出来なかったのは、





どうして?






ファンです、から始まって

あの頃はただ君と同じ時間を過ごしたい、一心だった







当たり前になったいまに、気づけないでいたのかなあ















やがて目が覚めると窓からは強い日差しで

泣いてぐしゃぐしゃの顔を見て、ひでぇ、とは笑った








天気予報は、大外れだ







はアタシの全てです

好きだとしかいえないけれど、
ホントウはもっと多くの何かを抱えてる

そうやって、不器用にしか生きれないけれど

あたしは君の隣しか歩くことが出来ないから。




まわりがどう変わろうとも、あたしは君を愛し続ける


あたしに多くを求めてください









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久々に、あとがきをつけてみた!

お話の気持ちは、今のワタシにとってもあります。

環境はまったくちがうけれど、あたしが今スキなヒトに望んでいることは

確実に、好きな人を苦しめることだろうと思う









05.08.31


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